でかいぞ白山ぐるっと一周

もうすぐ梅雨明けかという休日
天気がはっきりしないと遠くまで出かけて雨に降られましたじゃ、せっかくの登山が台無し

なのでこの時期は天気を確認してからでも間に合う地元の山を登る

霊峰白山
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立山、富士山とともに日本三霊山と呼ばれているが、先の二つと決定的に違うのは俗化されていないということ

アルペンルートで標高2400mまでサンダルでも行ける立山
同じく標高2300mの5合目まではバスで行けちゃう富士山

これに対して、白山は最も標高が高くて、バス便がある別当出合は標高1250m
スタートの標高が全然違うのだ
なので登山者の数が、先の二峰と比べてまったく少ない

かつては白山にもロープウェーで室堂まで行けてしまう
立山と同じような観光開発計画があったとか

実現しなくて本当に良かったと思う
白山のいいところは静かな山、ゴミのないきれいな登山道
そしてお花畑

そんな白山を、現在主流の登山口である別当出合ではなくて、昔の登山のようにさらに標高の低い
市ノ瀬を基点に登ろうと計画した

市ノ瀬→チブリ尾根→別山→南竜→エコーライン→室堂→御前ヶ峰→大汝峰→七倉の辻→釈迦新道→市ノ瀬
コースタイムは約17時間


いつもどおりのスピードトレックで歩ければCT比70%の12時間程度で歩きとおせるか
それでも早朝に出なければ夕方暗くなってしまう

当日自宅を出発したのは早朝3時、雨雲がところどころにあるのか、突然激しい雨が降ってきたりして
気持ちが萎える。もし市ノ瀬について雨降りだったらおとなしく帰ろう

そんな中途半端な天気だったので途中コンビニに寄り道しながら、ゆっくりめに車を走らせたら市ノ瀬には
4時半に到着した
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ここはどうやら雨が降った形跡はない。ゆっくりと準備し午前5時過ぎにスタート
これでも予定よりは30分遅い
平日の市ノ瀬は車も数台、この時間のスタートは私だけだ

初めての市ノ瀬からの登山道、いつもは車で通り過ぎる林道を今日は歩いて渡る
大きな堰堤の岩屋俣谷川を渡り道は登山道のトレイルに変化する

ここは白山でも有数のブナ林、鬱蒼と茂るブナは樹齢何年になるのだろうか、どれも幹がとんでもなく太い
陽光は差し込まないが、夏の暑い時期にはかえって涼しく感じられる
こんな道を1時間半ほども登ると木々の間から展望が開けてきた
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ほうっ、白山だ
砂防新道だといつまでたっても(というか最後まで)山容が確認できないが、ここチブリ尾根からだと白山
の大きな山容が実感できる
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尾根に出ると植生が少しずつ変化して木々の瀬が低くなってきた
左手には白山、右手は野伏ヶ岳か
アップダウンの少ない快適なトレイルだ
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2時間20分でチブリ尾根避難小屋に到着
2005年に改築されたという小屋は、まだ新しい雰囲気
白山には多くの避難小屋があって、営業小屋はわずかに2軒(といってもそのうちの一つ室堂は日本で2番目に大きい
のだが)、テン場も少ないので(南竜のみ)避難小屋を繋いで縦走することもできる
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避難小屋から先は別山の前衛峰とでもいうべき、御舎利山へ向けて九十九折の坂が続く
御舎利山のピークからは白山の全貌が見える
なんて優美な姿だ
今まで砂防新道メインだったから白山がこんなにきれいな山だと気づかなかった
なんて大きくてたおやかな山だろう
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しばし見とれる、おっとここはまだ別山ではない、別山は御舎利山から10分ほど歩いたところがピーク
さすが霊山、別山神社とある
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いつかは別山に登りたいと思っていたが、こうして登れてよかった
天気も最高だし

さて、別山から南竜へ向けて稜線を進み、油坂という急坂を降る
ここら辺からガスが湧き出してきて、視界を遮る
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油坂は夏道が出ていなくて殆どが雪渓、朝のうちはトレースがなくどこを歩いていいのかわからず道に迷う
GPS頼みに夏道を探ると、あったあった、熊笹の中に夏道が途切れ途切れに続いている

別山から南竜への道は、今シーズンあまり歩かれていないのだろうか
谷を下りきったところから山荘のある南竜までの登りも道がよくわからない

よくわからない中、この辺だろうと見当をつけて雪渓を登りきると、遠くに大きな山荘が見えてきた
やっと南竜ヶ馬場、砂防新道からだとどうしても遠回りになるためか、日帰り中心の登山ではあまり馴染みのない場所だ
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ここで水を補給し、行動食を食べ、しばしエナジーチャージする
小屋の関係者は小屋明け作業で忙しく、居合わせた工事関係の方に登山道の様子を聞く

「トンビ岩はこのとおり残雪多くて通行不可、エコーラインも残雪でだれも歩いてないから、こんなガスの日は危ないよ、まぁ砂防新道まで戻るのがいいよ。来た道わかるっしょ?」
と言われたので、「イヤ~、別山から油坂降りてきたんです」と言うと

「へ?あ、そうなの」とビックリした様子
しかし、困った、砂防新道まで戻ってもいいが、時間はかなりかかる
エコーラインの分岐点はすっかり雪渓の下に隠れてしまい判然としない
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エコーラインの雪渓を見上げると、左のほうにかすかに夏道が見える
見えてるならば、登れないことはない
思い切って雪渓をザクザクと直登する

キックステップを慎重に決めながらの登りだったため、時間はかかったものの無事エコーラインの夏道と合流
徐々に傾斜も緩くなって、快適な尾根歩きとなる
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青空はなくなってしまったけど、主峰の御前ヶ峰も見えるし、なんといっても歩きなれた道なので安心
五葉坂も雪は全くなくて、あっというまに室堂に到着した
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ここで昼食休憩、持参したコンビニおにぎりだけではどうにも空腹が満たされない
いつもは持参するストーブや熱いお湯も、今日は軽量化のためザックに入れていない
仕方ないので山小屋でカップめんを買う

カップヌードル・・・300円也
お湯、はし付・・・・400円也

...絶句、でも仕方ないよな、ここ山の上だもの、持ってくる経費上乗せしたらこんなもんだよな

そういえば以前、山小屋でバイトした経験のある先輩に聞いたことがある
山小屋でタバコを販売していたその昔、タバコだけは価格統制があって、下界と同じ値段で売らないといけない決まりになっていた
それでも、持って上がる経費はかかるわけで、なんとかその分の価格上乗せをしなければならない
苦肉の策が、マッチとの抱き合わせ販売

マイルドセブン1箱は200円なんだけど、マッチとセットで300円というもの
登山者のみなさんはそれでも納得して買ってくれたのだとか
山小屋にも経費かかりますから仕方ないですよね、いやなら自分で下から担ぎ上げるしかないわけで...

納得のカップラーメンを大事にいただいて、汁一滴残さず完食
もちろんカップはザックに入れて持ち帰りましたよ

お腹いっぱいになってさて頂上へ、途中の登山道脇には一輪だけクロユリが
白山の花のピークはもう少し先だけど、色んな花が咲きかけていてきれいだ
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予定ではこれから大汝峰から釈迦新道を経由して市ノ瀬へ
但し、時間と天候次第では観光新道経由にエスケープも考えていた
14時に大汝に到着できなかったら室堂へ引き返す
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そして御前ヶ峰到着は12:20
平日でひっそりとした山頂をさくっとスルーして、大汝峰へ向かう
幸いにもガスが切れて大汝が見えているので道迷いの危険はなさそうだ
この白山頂上部の火口湖はガスがかかると道がわからなくなってとても怖いとこなのだ
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大汝分岐から少し岩場の急登になるが、案外さくっと頂上に到着
なだらかな頂上に大汝神社、これで今日一日で霊峰白山の三社にお参りできた
これからいいことあるといいけどな
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大汝神社から七倉の辻へ向かおうとすると、大汝山頂に石で囲まれた岩室がある
入り口に登山者が座っていたので挨拶すると、これは大汝小屋といって緊急避難用の岩室なのだとか
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なんでも、金沢測候所に勤務していたあの新田次郎が建設したものらしく、戦時中は上空を通過する
B29の見張り小屋だったこともあるのだとか

中を拝見させていただくと、3畳くらいの部屋できれいに掃除されている
詰め込めば7人くらいは泊まれるだろうか、トイレもないので本当の緊急避難用だなこれは

これから釈迦新道に行きますと別れの挨拶して、七倉の辻へと急ぐ
ますます人気がなくなり、御手水鉢あたりでは白山を独り占め
シナノキンバイ、ハクサンイチゲの群落がすばらしく、何度も足を止めてしまう
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七倉の辻は厚い雪渓に隠れてしまい、分岐点がわからない
ここで間違えるととんでもないところへ行ってしまうので、GPSを取り出し方向を定める
ガスっていなければ山の方向で道筋もわかるんだろうけど

釈迦新道も初めての道、途中に避難小屋もない割にはロングルート
あまり人が歩いていないんだろうから、ある程度荒れていることも覚悟しつつ進む

ところがこれが傾斜もほどよく、草もしっかり刈り取られていて実に歩きやすい道
そしてそこかしこにお花畑が点在する、Flower Roadでもあったのだ

オオサクラソウ
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キヌガサソウ
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全部載せていたらきりがない
なんてすばらしい道なんだ
これまで砂防新道ばかり歩いていたから白山のいいとこ、ほんの少ししか知らなかったんだな
なんてもったいない

惜しむらくは釈迦新道に入ってから展望が全くなかったこと
釈迦岳も釈迦岳前峰もガスの中でよくわからなかった
晴れていればここからの白山も見ごたえがあるらしいのだが
次の機会にオアズケだな

釈迦岳前峰を過ぎると、道は徐々に高度を下げ、ブナ林に突入してく
ここのブナ林もチブリ尾根に負けず劣らず立派なブナたちだ
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人気が無く、獣っ気がプンプンする怖い道をスタコラ降り、林道との合流点に立つ
まだ市ノ瀬まではしならく歩くがほぼ今日の行程は終了したも同然だ
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行きと同じく数台の車しか止まっていない市ノ瀬に帰着
到着時間は17:45
行動時間は12時間40分くらい
総距離は32km、今日はよく歩いた、偉いぞ俺の脚

最後の〆はやっぱり温泉、新築されたという白峰温泉の総湯へ行ってみた
新しい温泉は気持ちがいい、平日なので人も少なく、なんとも気分がいいのだ
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白山はいい山だな、お花は咲くし、山もでかい、道もきれいに整備されてるし
地元では世界遺産に登録しようなんて運動もあるらしいが、個人的には富士山のようになってほしくはない
いつもでも山好きに愛される静かな名峰であってほしいと思うのです

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